「口の中がヒリヒリ痛い…」それ、口腔カンジダ症かもしれません
高齢者に多い“見逃されやすい口のトラブル”に要注意

痛みの原因が「歯」ではないこともあります
「歯は悪くないはずなのに、なんだか口の中全体がヒリヒリする」
「舌や頬の内側、上あごまでピリピリして、食事がしづらい」
こうした訴えをよく耳にします。
その原因の一つに挙げられるのが――
口腔カンジダ症(こうくうカンジダしょう)です。
実は、誰の口にもいる「常在菌」
カンジダ菌(Candida albicans)は、健康な人の口の中にも存在する常在菌の一種。
ふだんは悪さをしませんが、免疫力の低下やお口の環境の変化によって急激に増殖し、粘膜に炎症を起こします。
高齢者に多いのはなぜ?
以下のような要因が重なると、カンジダが増殖しやすくなります:
- 唾液の減少(加齢・薬の副作用)
- 入れ歯の清掃不足や長時間の装着
- 抵抗力の低下(糖尿病・がん治療中など)
- 抗菌薬・ステロイド薬の服用
- 栄養状態の低下、脱水
- 口腔ケアの不足(歯がなくても必要です)
- 筋力低下に伴って粘膜の自浄作用の低下
口腔カンジダ症の主な症状
- 口の中のヒリヒリ・ピリピリする痛み
- 味覚の変化、食欲低下
- 白い苔のようなもの(舌・上あご・頬など)
- 食事中の違和感・しみるような感覚
対処法とケアのポイント
【1】診断と治療
- 歯科医師による診察・粘膜の観察
- 抗真菌薬の処方(うがい薬や塗り薬)
※カンジダには抗菌薬は効きません。誤った薬の使用で悪化することもあるため、必ず医師の診断を受けましょう。
【2】日常ケア
- 入れ歯は毎日洗浄・乾燥(夜間は外す)
- 舌・粘膜まで含めた丁寧な口腔ケア
- 水分をしっかり摂る(唾液分泌を助ける)
- 甘いもの・アルコールを控える
歯がなくても口から食べていなくても「口腔ケア」は必要です

胃瘻など口から食べていない方や入れ歯で歯がない方でも、粘膜の健康を守るために定期的なチェックと専門的ケアが必要です。
「歯は大丈夫」と思っていても、粘膜トラブルは誰にでも起こり得るものです。
口腔粘膜の病気にも強い、口腔外科認定医が対応
六本木ルアナ歯科では、口腔外科認定医である院長が診察・評価を行っています。
嚥下リハビリや全身状態への配慮も含めたアプローチで、単なる“お口のトラブル”にとどまらない、全身ケアの一環としての歯科診療をご提供しています。

訪問歯科なら、ご自宅で診察・処方も可能です
六本木ルアナ歯科は、「検診だけ」ではなく治療や薬の相談までご自宅で完結します。
「まず診てもらいたい」「飲み込みにくさや口の痛みが気になる」など、初期対応も大歓迎です。
大切なのは、“我慢しないこと”。
「歯じゃないから様子見」ではなく、ぜひお気軽にご相談ください。